【活動報告】インドネシアハラール認証に関する最新情報 | NPO法人 日本ハラール協会
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【活動報告】インドネシアハラール認証に関する最新情報

| 2021年5月7日更新 | 活動レポート

インドネシア政府のハラール認証に関する法律について経緯はこちらからご確認下さい。

https://jhalal.com/info/5835.html

2021年3月9日にインドネシア宗教省BPJPH所長であったDr Sukosoが解任となり、世界のハラール認証団体の間では先行きを懸念する声が多く上がっていた。それらをくみ取ってか、4月6日に緊急にその事態を説明する機会として、世界のハラール認証団体を対象にセミナーが開催され、弊会も参加した。

セミナーでの発表の内容によると、法律や手続きに関して、BPJPH所長が変わったこと以外は、これまで発表されていたことから何か変更があるわけではない。

世界のハラール認証団体の一番の懸念点は、インドネシア輸出に関して従来のMUIによる海外認証団体の承認から政府機関であるBPJPHに切り替わる、その具体的な内容である。セミナーに参加したほとんどの団体は、すでに2年前にBPJPHへの承認のための申請手続きを完了している。それにも関わらずBPJPHから2年間放置され続けていたことに対する鬱憤は誰も隠すことができなかった。このことを新任したBPJPH所長Dr.Mastukiは何とかする気があるのか、本人に説明を求めるとセミナー参加者らは要求した。団体によってはMUIに承認されていないがために、その間ずっとインドネシアへの輸出ができない状態になっている団体が多く存在する。

 

Dr Sukoso報道内容リンク先:

https://kumparan.com/kumparanbisnis/sukoso-diberhentikan-dari-posisi-kepala-badan-penyelenggara-jaminan-produk-halal-1vK2DgmVtUq

 

GtoG間の合意書の存在

その理由となるのが、GtoG間で交わす「合意書」である。前所長Dr.Sukosoは任期中「あなた方の国の政府とインドネシアの政府が合意をしなければ先へは進まない」と言い続け、結果ドイツの特別承認枠を除けば、現在、この方法で承認を得ている団体は存在しない。認証団体はヨーロッパ・欧米・アジアにも広がり、多くが非ムスリム国家である。日本も例外でなく宗教省が求める合意書を日本政府のどの省庁が管轄し、何の基準をもって「日本の認証団体を承認してください」と言えるのか。(まして、ヨーロッパの国々では宗教活動に関する規制が設けられている状況で到底ムスリムの権利のためにインドネシアの国家と合意書を交そう、とはならない。)2年間海外認証団体承認が進まなかった理由はこの「合意書」のためであることをインドネシア政府が理解していると参加者の多くが期待をしていたが、セミナーの内容から「どうもそうではない」ことがわかってきた。では、これからそれを問題提起する他ない、ということで、世界の認証団体が束になって提言するための動きが、セミナー主催者であるKOPITUを介して参加者の中から生まれた。

該当する法律には合意書なしには承認することはできない、とは書いていないにもかかわらず、合意書を頑なに求めるのは何故なのか。

 

非イスラム国家で「合意書」に問題がある場合の打開策はあるのか。

2021年4月20日に先に開催されたセミナーの続編が開催された。この中ではMUIに所属する人物によるQ&Aが行われ、この点については「自分はBPJPHの人間ではないのではっきりは言えないが、あなた方の国のインドネシア大使館及び、あなた方の国の在インドネシア大使館からの推薦状があれば、それで良しとするかもしれない。」

と述べた。しかし、BPJPHへの申請を完了している団体は、これらの書類はすでに提出済みであるため、それ以上のアクションは必要ないということになるはずである。

また、この中では「MUIの海外承認はBPJPHの活動が有効になった時点で無効にはなっているが、現在BPJPHの海外認証団体承認がご存じの通り進んでいないため、それまでは有効性は保たれるものとしている。」とのことであった。

 

マレーシアも海外の認証団体の承認を独自に政府として行うが、そのようなGtoGの合意書がなくては承認をしない、というような要求はない。ただ、承認が下りた際には各国の大使館に一報が行く流れにはなっている。各国政府が把握しておく情報としてはそれで十分ではないだろうか。

 

ハラール認証基準は何を使用するのか

また、海外承認をするにあたって、海外の認証団体が何に基づいて監査をするべきなのかをBPJPHは提示してこなかった。インドネシアが2016年から発行している基準であるSNI99001:2016は存在するが実用化されておらず英語にすら訳されたものが存在しない。従って、国際的に通用する認証基準を提示しないということは承認ができないということになる。私自身もセミナーの中で「海外の認証団体はどの認証基準を使用すればいいのですか。」という質問をした。その場では回答はなかったがセミナーの翌日のニュースにおいて、従来通りのMUIのハラール認証基準HAS23000が適応される予定であると、Dr Sukosoの後任であるDr.Mastukiが答えたと報道された。一からハラール認証基準を多くの専門家・学術者・産業人を含めた会議を開き各分野に向けて作っていくより、すでに市場で定着している既存のハラール認証基準を継続して利用することは、何よりそれを使って実践している企業にとって新たなものに準じて社内のシステムを作り直していくより負担がなく、誰にとってもずっと合理的な選択である。ただし、この内容がインドネシア政府によって文書化されるまでは「予定」どまりであることも忘れてはならない。

また、BPJPHは宗教省が規定をし次第、新しいハラール認証基準を適用するともセミナーの中で説明をしていることから、今後変更になる可能性はあるとしている。

 

Dr.Mastuki報道内容リンク先:

https://mantrasukabumi.pikiran-rakyat.com/nasional/pr-201698137/kemenag-ratifikasi-sistem-jaminan-halal-mastuki-jadi-pedoman-pemangku-kepentingan-halal

 

2回のインドネシア海外認証団体承認に関する近況報告セミナーを終えて、あまり2年前とは変化がない状況であるように伺えた。2024年の飲食料品のJPH法の適応まであと2年間で何等かの動きがあるとは考えられるが、引き続き弊会では随時情報取集をしながら待つほかない次第である。

 
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